首位・神谷そら選手の「-11」は逃げ切れるか──昨年このコースは、36ホール首位が勝てなかった|明治安田2026 Day3展望
5打差に18人。今週いちばん“独立”して効いている持ち味で並べ直すと、そこにはこの大会の過去の主役たちが並んでいた。
明治安田レディス、今日はムービングデー。首位・神谷そら選手(-11)から-6までに18名という密集のまま、週末を迎える。ここまでの2日間で分かったことを整理して、今日の見どころを先回りしておきたい。
① ここまでの2日間が示したこと
事前の出場者内「番手」と36ホール通算を、全32指標で総当たりした結果はこうだった。
| 持ち味ランキング | 通算との相関 | 女王指数との重なり |
|---|---|---|
| 直近5戦の勢い | +0.438 | 0.65 |
| 女王指数(通年の総合力) | +0.316 | — |
| 後半9ホールの強さ | +0.276 | 0.32 |
| 飛距離女王 | +0.114 | 0.30 |
読み方は2つ。「今つかまっている人」(直近5戦)が「通年で強い人」(女王指数)を2日連続で上回ったこと。そして、後半9ホールの強さだけが、女王指数との重なり0.32=「強さの言い換え」ではない独立した持ち味として効き続けていること。7108ヤードの飛距離は2日連続で不発だ。今週は、飛ばす週ではない。
② 昨年・一昨年は何を教えてくれるか
まず正直に書いておくと、この大会が仙台クラシックで行われたのは昨年が初めてだ。一昨年(2024年)は「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」として高知・土佐カントリークラブで3月に開催されている。会場も季節も違う以上、このコースの過去は、まだ1年分しかない。
その1年分が、しかし実によく効く。
昨年(2025年・仙台クラシック/雨で54ホールに短縮)
| 選手 | 顛末 | |
|---|---|---|
| 優勝(-15) | 小祝 さくら選手 | 36ホール10位から、最終日「66」で差し込んだ |
| 2位(-14) | 佐藤 心結選手 | 初日63で首位、36ホールも首位。最終日「70」で勝てず |
| 2位(-14) | 永嶋 花音選手 | 初日48位から、66-66で駆け上がった |
昨年、このコースで36ホール首位に立った選手は勝てなかった。 勝ったのは、後ろから66を出した選手だった。加えて、昨年のトップ10で今年も出場している11名のうち、10名が予選を通過している(姿を消したのは永井花奈選手のみ)。会場の過去は1年分でも、相性ははっきり出るコースだ。
なお一昨年の土佐は、鈴木愛選手が65-70-67-70の-16で、2位に6打差をつける完勝だった。
③ 今週効いている持ち味の1・2・3番手は、この大会の“過去の主役”
ここが面白い。今週唯一「独立して効いている」後半9ホールの強さを、予選通過65名内の番手で並べると──
| 後半9H | 選手 | 通算 | この大会での実績 |
|---|---|---|---|
| 1番手 | 小祝 さくら選手 | -3 | 昨年このコースで優勝 |
| 2番手 | 河本 結選手 | -3 | 昨年2位 |
| 3番手 | 鈴木 愛選手 | -5 | 一昨年(土佐)優勝 |
今週コースが求めているものの上位3人が、そのままこの大会の過去の優勝者と2位だった。 もちろん-11の首位からは6〜8打差で、今日ひとつ動いただけで届く位置ではない。それでも、昨年「36ホール10位から66」を出した小祝さくら選手が、今年もその持ち味の1番手でここにいる。頭の隅に置いておく価値はある。
④ 現実的な差し込み候補は、この3人
首位から5打圏内(-6以内)の18名を、今週効いている持ち味で並べ直すとこうなる。
| 選手 | 通算 | 差 | 直近5戦 | 後半9H | パター | 高難度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 荒木 優奈選手 | -8 | 3打 | 1 | 10 | 7 | 12 |
| 吉澤 柚月選手 | -9 | 2打 | 6 | 31 | 21 | 30 |
| 菅 楓華選手 | -7 | 4打 | 3 | 16 | 1 | 1 |
| 小林 光希選手 | -6 | 5打 | 11 | 9 | 5 | 18 |
| 大出 瑞月選手 | -7 | 4打 | 6 | 25 | 39 | 36 |
(数字は予選通過65名内の番手)
3打差の荒木優奈選手は、今週いちばん効いている直近5戦の勢いが1番手。後半9H10番手、パター7番手と穴もない。この週の答えを、最も多く持っている選手だ。4打差の菅楓華選手はパター・高難度コースがともに1番手。5打差の小林光希選手は昨年のこのコースで9位、後半9H9番手・パター5番手と、相性と持ち味が噛み合っている。
⑤ 逃げる神谷そら選手には、逃げるだけの根拠がある
とはいえ、首位の神谷そら選手は簡単には崩れそうにない。
女王指数7番手・高難度コース5番手・パター8番手、そして今週独立して効いている後半9ホール4番手。 昨日のR2振り返りでも書いたとおり、弱点が見当たらない総合力型だ。「このコースが求めるもの」を上位で持ったまま首位にいる――昨年の36ホール首位(佐藤心結選手)とは、そこが違う。
一方、1打差で追う金澤志奈選手には気になる数字がひとつ。後半9ホールは41番手。女王指数10番手・高難度5番手・夏の女王5番手と揃うなかで、今週いちばん独立して効いている持ち味だけが、ぽっかり空いている。昨日の「66」でその心配を吹き飛ばしているとも言えるが、上がり9ホールは注目したい。
⑥ 今日の段取り
- 最終組は8:10(1番スタート)── 神谷そら選手(-11)・金澤志奈選手(-10)・吉澤柚月選手(-9)。
- 女王指数1番手の佐久間朱莉選手(-4)は、6:30の第1組。首位から7打差、最も遠い場所からのスタートになる。16パーオンと球は乗っている。あとはパット次第だ。
- 今年は昨年よりタフ:予選通過組のラウンド平均は今年R1 69.46/R2 70.45に対し、昨年はR1 68.78/R2 68.40。昨日「66」を出せたのは2人だけだった。今日それが出れば、それだけで景色が変わる。
- 中継はU-NEXTが6:30〜13:30でLIVE、地上波は16:00から録画。
組み合わせと持ち味の一覧はDay3早見表(全22組65名・印刷可)、各指標は持ち味ランキング一覧、昨日までの分析はR1振り返り・R2振り返りから。18人が5打差のムービングデー。昨年このコースは、後ろから来た選手が勝った。今日、誰が動くだろうか。
引用・参照
- JLPGA公式 明治安田レディスゴルフトーナメント2026 Round2 ホールバイホール/スタッツ、Round3 ペアリング(参照日:2026-07-17)
- 過去大会の成績は当サイトDB(明治安田レディスゴルフトーナメント2025・仙台クラシックゴルフ倶楽部/明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント2024・土佐カントリークラブ)。ラウンド平均は予選通過者ベース
- 持ち味ランキングの番手・相関は当サイト編集部の集計(指標は2026-07-12スナップショット、番手は予選通過65名内。Pearson相関、番手×36ホール通算、全32指標を確認のうえ独立した持ち味を抽出)