女子プロゴルフ応援Labo.

JLPGA · Independent Cheering — 応援を、もっと深く。

← コラム一覧に戻る
試合解説2026/09/14

昨年の覇者・神谷そら選手は、岐阜の選手です。今週の東海勢11名を数えました|住友生命Vitalityレディス 東海クラシック2026 展望

ただし「地元開催は強い」は、過去2年のデータには見当たりません。壁になるのは、32指標中11指標で出場者内1番手の佐久間朱莉選手です。

第57回住友生命Vitalityレディス 東海クラシックが、9月18日(金)から20日(日)まで、愛知県の新南愛知カントリークラブ 美浜コース(パー72)で行われます。3日間54ホール、賞金総額1億円。出場は108名(プロ101名、アマチュア7名)です。

先週の日本女子プロゴルフ選手権は、優勝スコアが9アンダーの削り合いでした。今週は、その正反対の週になります。

① 過去2年の優勝スコアは-16と-13

新南愛知の美浜コースは、伸ばし合いになるコースです。

優勝 スコア 2位
2024 岩井 明愛選手 200(-16) 山下 美夢有選手 201(-15)
2025 神谷 そら選手 203(-13) イ ミニョン選手 204(-12)

2024年は70-66-64の尻上がり、2025年は67-67-69の先行逃げ切り。どちらも3日間すべてイーブンパー以下でまとめています。

ラウンド平均も落ち着いています。2025年は出場92名で71.70→71.48→71.50。3日間ほぼ横並びで、荒れる日がありません。先週の片山津のように「耐える日」が来ないぶん、スコアを出せる選手が素直に上がってきます。

3日間大会である点も見逃せません。予選は2日間で、初日に出遅れると取り返す時間が1ラウンドしかない。出場者の持ち味ランキングでも、「3R大会強さ女王」が今週は実用的な物差しになります。

② 昨年覇者・神谷そら選手は、岐阜の選手

昨年ここで勝った神谷そら選手は、岐阜県土岐市の出身です。

2025年のスコアは67-67-69。初日から2日連続の67で抜け出し、最終日は69。イ ミニョン選手に1打差で振り切って、シーズン2勝目を挙げました。

今季はまだ勝てていません。国内23戦で優勝0、トップ10が7回、予選落ちが4回。平均順位(予選通過時)は24.5位です。ただ、直近の形は悪くありません。8月のCAT Ladiesで3位に入り、先週の日本女子プロでも21位。2週続けて予選を通過しています。

出場108名の中での持ち味ランキングの番手を並べると、こうなります(2026年9月13日基準・出場者内順位)。

  • 海外勢撃破女王 3番手
  • 飛距離女王 4番手
  • 守り切り女王 4番手
  • 高難度コース女王 5番手
  • 地元開催女王 7番手
  • 右肩上がり女王 7番手/TOP10率女王 7番手
  • パター女王 8番手/初日好調女王 8番手
  • 総合女王 9番手/4R大会強さ女王 9番手/秋ファイナル女王 9番手/直近5戦女王 9番手

13の項目で出場者内トップ10に入っています。1番手はひとつもありませんが、穴が少ない。伸ばし合いのコースで、初日から前に出られるタイプです。

③ 東海勢は11名。うち「神谷」姓が5名

出身県が当サイトのデータベースに登録されている範囲で数えると、今週の出場者のうち愛知県出身が6名、岐阜県出身が5名です。

愛知県(6名)

  • 入谷 響選手(豊川市)/メルセデス22位
  • 穴井 詩選手(岡崎市)/同42位
  • 神谷 桃歌選手(高浜市)/同52位
  • 金田 久美子選手(名古屋市)/同63位
  • 神谷 奈恵選手(高浜市)/同196位
  • 柏井 麻衣選手(名古屋市)/同228位

岐阜県(5名)

  • 神谷 そら選手(土岐市)/メルセデス15位
  • 池ヶ谷 瑠菜選手/同100位
  • 山本 景子選手/同101位
  • 神谷 もも選手(アマチュア)
  • 神谷 ひな選手(アマチュア)

※メルセデス・ランキングはJLPGA公式発表の2026年9月13日時点。

11名のうち5名が「神谷」姓です。このうち神谷もも選手は、神谷そら選手の妹。今年の女子プロテスト第1次予選C地区(静岡・リバー富士カントリークラブ)を4アンダー・11位タイで通過し、9月から2次予選に進んでいます(ALBA Net/2026年7月17日)。姉が昨年勝った大会に、妹がアマチュアとして出場する週です。

地元勢のなかで、今季すでに勝っているのは入谷響選手です。5月のブリヂストンレディスオープンを、トータル-9で制しました。ただし25戦で予選落ちが10回と、波は大きい。持ち味ランキングの「波乱率女王」でも、出場者内の最上位グループ(同率1番手が13名)に入っています。ハマったときの爆発力を測る指標で最上位に来る、という意味では、この選手らしい数字だと思います。

穴井詩選手は「飛距離女王」が出場者内1番手。金田久美子選手は「リカバリー女王」4番手。伸ばし合いのコースで、それぞれ違う武器を持っています。

④ 「地元開催は強い」は、本当か

ここは正直に書きます。

昨年(2025年)の東海3県出身者の成績を並べると、こうなりました。

順位 選手
優勝 神谷 そら選手
18位 穴井 詩選手
33位タイ 神谷 桃歌選手/金田 久美子選手
45位タイ 池ヶ谷 瑠菜選手/神谷 奈恵選手
予選落ち 5名

11名のうち、トップ20に入ったのは2名だけ。半数近くが予選を通過できませんでした。2024年はさらに厳しく、予選を通過した60名のなかに東海勢は2名(金田久美子選手・伊藤せあら選手がともに40位タイ)しかいません。

「地元開催だから東海勢が全体的に上位に来る」という現象は、少なくともこの大会の過去2年には見当たりません。地元の後押しは、集団を底上げするのではなく、特定の選手に効く。そう読むほうが、数字には合っています。

だからこそ、昨年の神谷そら選手の優勝は特別でした。11人が同じ地元の後押しを受けて、抜け出したのは1人だけだったわけです。

なお、持ち味ランキングの「地元開催女王」は、その選手が自分の出身県で行われる試合でどれだけ力を出せるかを測る指標です。出場者内の1番手は菅楓華選手、2番手は古江彩佳選手、3番手は佐久間朱莉選手ですが、今週の開催地は愛知県なので、この3名にとっては地元開催ではありません。今週この指標が意味を持つのは東海勢だけで、そのなかでは神谷そら選手の7番手が最上位です。

⑤ 壁になるのは、11冠の佐久間朱莉選手

地元勢の前に立ちはだかるのは、佐久間朱莉選手です。

出場108名の中で持ち味ランキングの番手を計算したところ、32指標のうち11指標で佐久間選手が1番手でした。総合女王、TOP10率女王、初日好調女王、直近5戦女王、秋ファイナル女王、高難度コース女王、バーディー合戦女王、海外勢撃破女王、賞金効率女王、3R大会強さ女王、4R大会強さ女王。トップ3以内まで広げると17指標に入ります(3R大会強さ女王は桑木志帆選手と同率1番手)。

同じ計算で1番手が3つ以上あるのは、あと2人だけです。桑木志帆選手が3つ(3R大会強さ・夏・守り切り)、菅楓華選手が3つ(パター・予選通過率・地元開催)。偏り方が異例の週です。

今季は国内21戦で2勝、トップ10が10回、予選落ちは2回だけ。平均順位11.9位。3日間大会に強く、初日から前に出られて、伸ばし合いにも対応できる。今週のコース条件と、これ以上ないほど噛み合っています。

メルセデス・ランキング1位の桑木志帆選手(16戦2勝、トップ10 10回)、4位の菅楓華選手(23戦0勝ながらトップ10 12回、予選落ちは1回のみ)も出場します。9月13日時点の上位25名のうち今週欠場するのは、阿部未悠選手(9位)、山下美夢有選手(12位)、木戸愛選手(25位)の3名だけ。トップ8は全員出場します。

⑥ 今週の見どころ

  1. 神谷そら選手が、地元で連覇できるか。今季未勝利ですが、直近2週は予選通過。穴の少ない番手構成で、伸ばし合いのコースは合っています。
  2. 入谷響選手の「ハマる週」が来るか。波乱率女王1番手、地元・豊川市出身、今季すでに1勝。予選落ち10回の裏返しでもあります。
  3. 佐久間朱莉選手の11冠が、そのまま結果になるか。持ち味ランキングは「過去1年の実績」であって、今週の状態を表すものではありません。32指標中11指標で1番手という偏り方は今季でも異例なので、指標がどこまで当たるかを見る週でもあります。

答え合わせは、日曜の総括コラムで。


データ出典:JLPGA公式サイト(出場予定選手/メルセデス・ランキング2026年9月13日時点)、女子プロゴルフ応援Labo 独自集計(持ち味ランキングは2026年9月13日基準、出場者108名内での順位)。神谷もも選手のプロテスト成績はALBA Net(2026年7月17日配信)。

※本文の「番手」は出場者108名のなかでの順位です。サイトの持ち味ランキング(/queens)で表示される「位」は全選手のなかでの順位で、数字が異なります。

※出身県は当サイトのデータベースに登録されている情報に基づくため、未登録の選手は集計に含まれていません。

関連選手

応援を、もっと深く。

この記事の「持ち味」、データで見つかります

32の持ち味ランキングで選手の個性を多面的に。大会週は毎朝、見どころデータをXに投稿しています。