首位タイの2人は、早見表で79番手と69番手だった──コース平均+0.15、18ホール中9つがオーバーパー|CAT Ladies 2026 R1
展望で書いた「伸びないコース」はその通りになりました。ただし、そこから上がってきたのは指標が名指ししなかった2人でした。
先週のNEC軽井沢72は初日のコース平均が**-2.05**、108人中78人がアンダーパーという伸ばし合いでした。大箱根は、まったく違う顔を見せています。
① コース平均は+0.15。18ホール中9つがオーバーパー
初日のコース平均対パーは**+0.147**(出場102名全員ベース)。
| アンダー | イーブン | オーバー | |
|---|---|---|---|
| 102名 | 45人 | 15人 | 42人 |
中央値はちょうどイーブンパーでした。18ホールのうち9ホールが平均オーバーパーという、きれいに半分ずつ割れたセッティングです。
苦しかったのは、意外にも短いパー3でした。
| ホール | 対パー | パーオン率 |
|---|---|---|
| 12番(パー3/149ヤード) | +0.333 | 38.2% |
| 13番(パー4/415ヤード) | +0.226 | 36.3% |
| 17番(パー3/165ヤード) | +0.196 | 37.3% |
| 14番(パー4/418ヤード) | +0.186 | 41.2% |
149ヤードのパー3で、乗ったのは10人に4人。距離ではなくグリーンで守るコースだということが、この数字に出ています。
一方で稼げたのは3つのパー5でした。1番(470ヤード/-0.304)、18番(517ヤード/-0.245)、9番(527ヤード/-0.235)。パー5で伸ばして、パー4とパー3で耐える——展望で書いた構図がそのまま出た1日でした。
全体ではバーディ302に対しボギー275、ダブルボギー以上が23。プラスマイナスがほぼ拮抗しています。
② 首位タイの2人は、まったく違う66を出した
66(-6)で並んだのは鳥居さくら選手と加藤麗奈選手。同じスコアですが、中身は正反対でした。
| 鳥居 さくら選手 | 加藤 麗奈選手 | |
|---|---|---|
| スコア | 66(-6) | 66(-6) |
| バーディ | 6 | 6 |
| イーグル | 1 | 0 |
| ボギー | 2 | 0(ノーボギー) |
| パーオン | 12/18 | 13/18 |
| パット | 24 | 25 |
| フェアウェイキープ | 8/14 | 13/14 |
| 飛距離 | 259.0ヤード | 237.5ヤード |
鳥居選手は、飛ばして、曲げて、取り返した66。 8番パー4(378ヤード)でイーグルを奪い、ボギーも2つ打っています。フェアウェイキープは8/14で、24パットは全体2番目の少なさでした(最少は8/18パーオンで23パットにまとめた藤田かれん選手の69)。
加藤選手は、置いて、乗せて、落とさなかった66。 13/14のフェアウェイキープ、6バーディでボギーはゼロ。飛距離は鳥居選手より21.5ヤード短い237.5ヤードです。
同じ66に、まったく別の道から辿り着いています。
なおこの日ノーボギーだったのは7人。加藤選手、蛭田みな美選手(67)、荒木優奈選手(68)、神谷そら選手(68)、吉﨑マーナ選手(69)、三ヶ島かな選手(71)、安田祐香選手(71)です。
102人中、1つも落とさなかったのは7人しかいませんでした。
③ その2人は、早見表で79番手と69番手だった
ここは正直に書きます。
初日の早見表で、この2人がどこにいたか。
| 難コース強さ | まくり | 直近5戦の勢い | 女王指数 | |
|---|---|---|---|---|
| 鳥居 さくら選手 | 79番手 | — | 39番手 | 47番手 |
| 加藤 麗奈選手 | 69番手 | 33番手 | 27番手 | 71番手 |
どちらも下位です。 赤ヘッダーに据えた難コース強さで、102名中79番手と69番手。当サイトのデータは、この2人を名指ししていませんでした。
背景を添えておくと、鳥居さくら選手は先週のNEC軽井沢72で、2日間を69-69の通算-6で回りながら失格という週を過ごしています。2025年プロ入りの98期生、兵庫県神戸市の出身です。
加藤麗奈選手は今季、大東建託・いい部屋ネットレディスを通算-22で制してツアー初優勝を挙げました。ただしその後は北海道meijiカップ47位、NEC軽井沢72は予選落ちと足踏みが続いていました。兵庫県三田市の出身で、日本ウェルネススポーツ大学に在学中です。
首位タイの2人は、どちらも兵庫県出身でもあります。
④ ただし、赤ヘッダーの「難コース強さ」は集団としては当たっている
個人は名指しできませんでしたが、集団で見ると話は別です。
全32指標の番手と初日スコアの相関を取ると、こうなりました。
| 持ち味ランキング | 相関 |
|---|---|
| 雨の女王 | +0.425 |
| 難コース強さ女王 | +0.399 |
| 賞金効率女王 | +0.389 |
| 風の女王 | +0.365 |
| 春強い女王 | +0.355 |
| アンダーパー女王 | +0.354 |
| パーオン女王 | +0.324 |
赤ヘッダーに据えた難コース強さは、32指標中2番手の+0.399。 上位10人の初日はこうです。
| 難コース番手 | 選手 | 初日 |
|---|---|---|
| 1 | 佐久間 朱莉選手 | 67(3位タイ) |
| 2 | 菅 楓華選手 | 71(32位タイ) |
| 3 | 河本 結選手 | 72(46位タイ) |
| 4 | 桑木 志帆選手 | 68(7位タイ) |
| 5 | 神谷 そら選手 | 68(7位タイ) |
| 6 | 髙橋 彩華選手 | 69(13位タイ) |
| 7 | 小祝 さくら選手 | 73(61位タイ) |
| 7 | 申 ジエ選手 | 67(3位タイ) |
| 9 | 荒木 優奈選手 | 68(7位タイ) |
10人中5人が7位タイ以内、6人が13位タイ以内。 一方で3番手の河本結選手は46位タイ、7番手の小祝さくら選手は61位タイでした。
先週の総括で「当たるときは集団として当たるのであって、個人を名指しできるわけではない」と書きました。今日はその見本のような1日です。首位は指標が拾えなかった2人から出て、集団としては指標の上位が上に来ている。
なお1位の雨の女王については、今日の天候を一次情報で確認できていません。 雨の女王と難コース強さはどちらも「悪条件で崩れないか」を測る性質の近い指標なので、雨が降ったかどうかとは関係なく、同じ「耐える力」を両方が拾ったと読むのが自然だと考えています。
⑤ 先週の主役指標は、今日はゼロだった
もうひとつ、はっきり出たものがあります。
| 持ち味ランキング | NEC軽井沢 | 今日 |
|---|---|---|
| 連続トップ10女王 | 1位タイ8人中4人がトップ7 | +0.005 |
先週いちばん機能した指標が、今週は完全な無相関になりました。 1番手タイの4人(サイ ペイイン選手7位タイ、吉澤柚月選手・安田祐香選手・菅楓華選手が32位タイ)はきれいに散っています。
コースが変われば効く指標も変わる。32個ある理由が、ここにあります。
赤ヘッダーのもう1つ、まくりは+0.190でした。ただしこれは最終日に伸ばす力を測る指標なので、初日に出ないのは当然です。答え合わせは日曜になります。
⑥ 実測スタッツ:今週は「乗せる力」が支配している
102人全員のスタッツとスコアの相関です。
| 実測スタッツ | 今日 | (参考)先週R1 |
|---|---|---|
| パーオン数 | -0.608 | -0.549 |
| パット数 | +0.500 | +0.602 |
| 飛距離 | -0.302 | -0.052 |
| フェアウェイキープ | -0.270 | -0.117 |
先週はパットが最強でした。今週はパーオンがそれを上回っています。 きれいに反転しました。
この日の平均パーオンは10.93/18(60.7%)。先週の軽井沢は13.19/18(73.3%)でしたから、2.26ホールぶん乗りません。乗ること自体が難しい日は、乗せた人が上に来ます。
飛距離が-0.302まで上がっているのも今週の特徴です。6,657ヤードでパー4が415〜424ヤードと長く、先週(-0.052)とは別の意味を持ちました。
そのなかで、佐久間朱莉選手は14/14の完全フェアウェイキープ。13/18パーオン・26パットで67(3位タイ)にまとめています。難コース強さ1番手が、いちばん教科書どおりのゴルフで上位に入りました。
⑦ 2日目のポイント
- 首位が66どまり。展望で書いたとおり伸びないコースです。2打差以内に12人がひしめいており、まだ誰の週とも言えません
- 鳥居さくら選手と加藤麗奈選手が、この位置を守れるか。2人とも守り切りは算出対象外です。この指標にデータがあるのは102名中12名だけで、大半の選手にとって未知の領域です
- 佐久間朱莉選手。難コース強さ・女王指数ともに出場者内1番手が、67で3位タイにつけました
- 藤本愛菜選手は70で22位タイ。直近5戦の勢い1番手は、崩れずに初日を終えています
出場102名の持ち味と組み合わせは初日早見表、大会全体の見立ては展望コラムから。
引用・参照
- JLPGA公式 CAT Ladies 2026 Round1 フルリーダーボード/ホールサマリ/ホールバイホール/スタッツ(参照日:2026-08-21)
- 出身地・プロ入り年・入会期・出身校は当サイトDB、所属はJLPGA公式ペアリング表に準拠
- 持ち味ランキングの番手・相関は当サイト編集部の集計(指標は2026年8月16日スナップショット、番手は出場102名内。Pearson相関、番手×初日スコア、全32指標を確認)
- 実測スタッツとスコアの相関は、公式スタッツ102名分を当サイトで再集計
- コース平均対パー・ホール別数値はJLPGA公式ホールサマリ(出場者全員ベース)
- 先週のNEC軽井沢72の数値は当サイトDBおよび同大会公式データ