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試合解説2026/08/14

安田祐香選手がノーボギー「61」で首位──主催社NEC所属の一撃、22パットは108人で最少|NEC軽井沢72 2026 R1

先週はパーオンが支配した。今週はパットが支配している。18ホール全部乗せて68の選手と、3つ外して61の選手がいた1日。

先週の北海道meijiカップは、3日間ずっと「乗せる力」の大会だった。軽井沢は、初日からまったく逆の顔を見せている。

① 過去2年より易しく、78人がアンダーパー

初日のコース平均対パーは**-2.05**。展望で「取り合いになる」と書いたが、その予想を上回る伸ばし合いになった。

初日のコース平均 初日ベストスコア
2024年 -1.58 65
2025年 -1.02 66
2026年 -2.05 61

108人中78人がアンダーパー(先週の島松は108人中24人)。そして初日ベストの「61」は、過去2年のベストを4打も更新している。

伸びたのはパー5だ。

ホール 対パー 内容
9番(パー5/510Y) -0.42 イーグル2・バーディ44、パーオン率87.0%
16番(パー5/480Y) -0.31 イーグル1・バーディ39、パーオン率88.0%
13番(パー5/535Y) -0.20 バーディ29
12番(パー3/170Y) -0.18 バーディ24、パーオン率86.1%

この日オーバーパーだったのは1番・5番・14番・17番の4ホールだけ。しかもいずれも+0.07以内で、実質「難所らしい難所がない」1日だった。

② 安田祐香選手の「61」──バーディ11・ボギー0

首位に立ったのは、主催社NEC所属の安田祐香選手。兵庫県神戸市出身の25歳。

安田祐香選手 R1 内容
スコア 61(-11)
バーディ/ボギー 11/0(ノーボギー)
パット数 22(108人で最少)
パーオン 15/18

前半31・後半30。18ホールで一度もパーを落とさず、11個のバーディを積んだ。

展望で「主催社の選手が好調のまま自社の冠大会を迎える」と書いた。先週の北海道meijiで3位、直近5戦の勢いは出場者内4番手。その勢いが、いちばん大きな舞台で最大の形になった。

2位も見事だった。横峯さくら選手が63(-9)、こちらもバーディ9・ボギー0のノーボギー。16/18パーオン・25パット。首位と2位が揃ってボギーなしという初日だった。

なおNEC所属3名のうち、原江里菜選手も67(-5)で12位タイ。主催社の選手が2人、初日から上位に入っている。

③ 実測スタッツ:今週は「沈める力」が支配している

108人全員のスタッツとスコアの相関を取ると、先週との違いがはっきり出た。

実測スタッツ 今週R1 (参考)先週R1
パット数 +0.602 +0.437
パーオン数 -0.549 -0.633
フェアウェイキープ -0.117 -0.105
飛距離 -0.052 -0.137

先週はパーオンが最強(-0.633)だった。今週はパット数(+0.602)がそれを上回っている。 乗って当たり前のコースでは、スコアを分けるのはグリーン上になる。

この日の平均パーオンは13.19/18(73.3%)。先週の島松は10.51/18(58.4%)だった。3ホール近く多く乗るのだから、乗せること自体では差がつかない。

④ 18ホール全部乗せて68、3つ外して61

その構図を、これ以上なく明快に示した2人がいる。

選手 パーオン パット数 スコア
金田 久美子選手 18/18(完全パーオン) 32 68(T22)
安田 祐香選手 15/18 22 61(首位)

全ホール乗せた選手が68で、3ホール外した選手が61。 差は7打ついた。

金田選手のゴルフが悪かったわけではない。18ホール全部でグリーンを捉えるのは、それ自体が並外れた達成だ。ただこのコース・この日に限っては、乗せた先で何回打つかがすべてだったというだけである。

エイミー・コガ選手(17/18・30パット)も宮澤美咲選手(17/18・31パット)も、乗せた数の割にスコアが伸びていない。パーオン上位8人のうち、トップ10に入ったのは横峯さくら選手とイ ミニョン選手の2人だけだった。

⑤ 早見表の答え合わせ──赤ヘッダーは「半分当たり」

初日早見表では、伸ばし合いのコースを想定して3R大会強さバーディー合戦の2つを赤ヘッダーに据えた。

持ち味ランキング R1スコアとの相関
連続Top10女王 +0.290
リカバリー女王 +0.247
直近5戦の勢い +0.239
夏の女王 +0.197
3R大会強さ女王 +0.162
女王指数(総合力) +0.156
パター女王 +0.142
バーディー合戦女王 +0.109

個別に見れば、赤ヘッダーの2つはどちらも上位ではなかった。 バーディー合戦は+0.109にとどまっている。

ただし選手単位では当たっている。バーディー合戦1番手の佐久間朱莉選手が64(-8)でT3。先週の島松では予選落ちだった選手が、条件が反転した途端に上位へ戻ってきた。

そして注目したいのは、この日いちばん効いた指標が連続Top10女王(+0.290)だったことだ。「いま連続で上位に来られているか」という、実力よりも直近の充実度を測る指標である。直近5戦の勢い(+0.239)が続くのも同じ方向で、先週に続いて「通年の実力」より「いまの状態」が効いている。

⑥ 17組の3人が、揃って出遅れた

早見表で「今週いちばんの注目組」として紹介した17組は、結果だけ見れば苦しい1日になった。

17組(9:40) 事前の位置づけ R1
桑木 志帆選手 メルセデス1位・女王指数1番手・夏1番手 71(-1/T60)
菅 楓華選手 メルセデス2位・3R大会1番手 68(-4/T22)
河本 結選手 メルセデス6位・2024年ここの覇者 72(±0/T79)

桑木選手は12/18パーオンと、この日の平均(13.19)を下回った。 メジャー制覇からの凱旋初戦は、静かな立ち上がりになっている。河本選手も13/18・31パット。

ただ、平均-2.05のコースで78人がアンダーということは、上位との差はいつでも埋まるということでもある。桑木選手と首位の差は10打だが、この会場で「61」が出る以上、3日間なら射程外とは言い切れない。

⑦ 2日目のポイント

  • 安田祐香選手が主催社の冠大会でリードを守れるか守り切りは算出対象外(リードして最終盤を迎えた試合数が規定に届いていない)。データのない領域に入る
  • パットの支配が続くか。+0.602が2日目も出るなら、パター女王上位の菅楓華選手(1番手・T22)・河本結選手(3番手・T79)に浮上余地
  • 金田久美子選手。18/18の完全パーオンを続けられれば、パットが噛み合った日に一気に伸びる

出場108名の持ち味と組み合わせは初日早見表、大会全体の見立ては展望コラムから。


引用・参照

  • JLPGA公式 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント2026 Round1 フルリーダーボード/ホールサマリ/ホールバイホール/スタッツ(参照日:2026-08-14)
  • 出身地・プロ入り年は当サイトDB、所属はJLPGA公式ペアリング表に準拠
  • 持ち味ランキングの番手・相関は当サイト編集部の集計(指標は2026-08-09スナップショット、番手は出場108名内。Pearson相関、番手×R1スコア、全32指標を確認)
  • 実測スタッツとスコアの相関は、公式スタッツ108名分を当サイトで再集計
  • コース平均対パー・初日ベストスコアの年次比較は当サイトDB(出場者全員ベース)

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