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試合解説2026/08/30

73→71→67→66。毎日、前の日より縮めた4日間|ニトリレディス2026 大会総括

初日は58位タイでした。そこから一度も後退しないまま、佐久間朱莉選手が今季2勝目。地元Vに王手をかけていた阿部未悠選手は、前日にバーディを取った2ホールで止まりました。

釧路カントリークラブ 鶴居東での初開催が終わりました。優勝は佐久間朱莉選手、通算**-11**(277)です。

① 4日間、毎日スコアを縮めた

まず、この数字を見てください。

R1 R2 R3 R4 通算
スコア 73 71 67 66 -11
その時点の順位 58位タイ 26位タイ 4位タイ 優勝

73→71→67→66。 4日間、一度も前の日より悪いスコアを出していません。順位も58位タイ→26位タイ→4位タイ→優勝と、一度も下がっていません。

展望では、佐久間朱莉選手を「4R大会強さ難コース強さ女王指数がすべて出場者内1番手」として挙げました。R1振り返りでは、その選手が73で58位タイに沈んだと書いています。

4日間ある大会は、初日で終わらない。 それをそのまま見せた4日間でした。

最終日の66の中身です。

佐久間 朱莉選手 最終日
スコア 66(-6)
バーディ 7(1・3・5・7・8・10・18番)
ボギー 1(15番)
前半/後半 31/35
パーオン 15/18
パット 27
フェアウェイキープ 11/14

前半9ホールで5つ伸ばしました。 1・3・5・7・8番と、1つ置きにバーディが並んでいます。31で折り返した時点で、勝負はほぼ決まっていました。

そしてフェアウェイキープ11/14。この日の全体平均は7.82本(14本中)ですから、平均より3本多くフェアウェイに置いています。飛距離は230.0ヤードで、全体平均238.7ヤードより8.7ヤード短い。R1振り返りで「フェアウェイキープ率51.2%が、このコースの正体」と書きました。最後に勝ったのは、飛ばした選手ではなく、置いた選手でした。

佐久間朱莉選手は埼玉県川越市の出身で、2021年プロ入りの93期生。今季は3月のダイキンオーキッドレディスに続く2勝目です。

② 阿部未悠選手の10番・11番

首位で最終日を迎えた阿部未悠選手は71(-1)で3位。地元・北海道での優勝には、あと3打届きませんでした。

ここに、はっきりした対比があります。

10番(パー4/385Y) 11番(パー4/390Y)
3日目 バーディ バーディ
最終日 ボギー ボギー

前日に連続バーディを取った、まさにその2ホールで、連続ボギー。 R3振り返りで「18ホール中16ホールがパー。動いたのは10番・11番だけ」と書いた、その2ホールでした。

この日の阿部選手は3バーディ・2ボギー、パーオン11/18(前日は16/18)。前半34で耐えたあと、後半の入り口で2つ落とした形です。逃げ切りにいったというより、前日と同じ「乗せて、パーで通す」ゴルフが、この日はできなかったという数字に見えます。

それでも通算-8で3位。7月の明治安田レディスに続く今季2勝目こそ逃しましたが、恵庭市出身の選手が地元開催で最後まで優勝争いを続けました。

③ 荒木優奈選手の68と、桑木志帆選手の69

この日いちばん順位を上げたのは、荒木優奈選手です。

選手 R3終了時 最終日 最終順位
荒木 優奈選手 12位タイ 68(-4) 4位
桑木 志帆選手 2位タイ 69(-3) 2位
髙久 みなみ選手 2位タイ 72(E) 5位

荒木優奈選手は5バーディ・1ボギーの68で、12位タイから4位まで8つ上げました。2024年プロ入りの97期生で、今季はこれで2位が2回、4位が3回。メルセデス・ランキングでも5位につけています。優勝はまだですが、上位に居続けている選手です。

2位の桑木志帆選手は、70-74-66-69。2日目に74を打った選手が、そこから66-69で戻してきました。この大会は2024年に優勝、2025年4位タイ、そして今年2位。3年続けてトップ5です。 メルセデス・ランキング1位の選手が、相性のいいコースでまた結果を残しました。

④ 北海道勢は、6人全員が完走した

予選を通過した北海道出身6人の、最終順位です。

順位 選手 通算 最終日
3 阿部 未悠選手(恵庭市) -8 71
6タイ 宮澤 美咲選手 -5 72
6タイ 小祝 さくら選手(北広島市) -5 72
9タイ 吉本 ここね選手(札幌市) -4 69
14タイ 内田 ことこ選手 -3 73
35タイ 政田 夢乃選手(札幌市) +1 73

トップ10に4人R1振り返りで「7人中6人が9位タイ以内」と書いた通りの形が、そのまま4日間続きました。

なかでも吉本ここね選手の69は、この日のノーボギー4人のうちの1人(ほかに後藤未有選手、大出瑞月選手、山本景子選手)。札幌市出身の選手が、最終日に最も安定したゴルフをしています。

36ホールを単独首位で折り返した内田ことこ選手は、R3で74、R4で73となり14位タイ。今季トップ10がゼロだった選手にとって、これが今季ベストです。

⑤ 「積むほど当たる」──ただし、今週は54ホールで頭打ちだった

持ち味ランキングの番手と、通算スコアの相関です(4日間を完走した67名で算出)。

持ち味ランキング 初日 36H 54H 72H
守り切り女王 +0.212 +0.272 +0.639 +0.537
賞金効率女王 +0.073 +0.304 +0.422 +0.447
TOP10率女王 +0.042 +0.282 +0.330 +0.403
予選通過率女王 +0.104 +0.279 +0.379 +0.364
女王指数 +0.041 +0.209 +0.325 +0.356
難コース強さ女王 +0.150 +0.222 +0.323 +0.304

※守り切り女王は対象12名の小サンプルです

賞金効率・TOP10率・女王指数の3つは、最後まで上がり続けました。 どれも「シーズンを通した総合力」を測る指標です。日数が増えるほど積み上げた実力が出る、という形は今週も出ています。

一方で、難コース強さは54ホールの+0.323が頭打ちで、72ホールでは+0.304に下がりました。この指標が「日を追って上がり続ける」形は5週続いていましたが、今週、最後の1日で止まっています。

理由ははっきりしています。最終日がいちばん易しい日だったからです。

同じ67名の平均対パー
初日 -0.507
2日目 +0.552
3日目 +0.537
最終日 +0.015

(母集団を揃えるため、4日間を完走した67名だけで算出。全員ベースでは初日+1.371/2日目+1.737/3日目+0.537/最終日+0.015)

最終日はバーディ197・ボギー176でほぼ均衡し、パーオン率も**70.3%**まで上がりました(初日61.1%)。難しさで削り合う日ではなくなった以上、「難コースで強い人」の優位が薄れるのは自然です。指標が外れたというより、コースが指標の土俵から降りた、という読み方をしています。

なおまくり女王は最終日単日で**-0.063**でした。追い上げを測る指標が、実際に追い上げが起きた日に効かない。この形は今季ずっと続いています。

⑥ 実測スタッツ:最終日はグリーンの上で差がついた

最終日の実測スタッツとスコアの相関です(67名)。

実測スタッツ 最終日
パット数 +0.506
パーオン数 -0.395
フェアウェイキープ -0.334
飛距離 -0.070

パット数がパーオン数を上回りました。 初日はパーオン-0.658/パット+0.567でしたから、難しさが抜けた日はグリーンの上で差がつくという、今季何度も見てきた形です。

そして飛距離は-0.070で、ほぼ無相関。4日間を通して、このコースは飛ばす選手のコースではありませんでした。優勝した佐久間朱莉選手の最終日の飛距離が230.0ヤード(全体平均238.7ヤード)だったことが、そのまま答えになっています。

⑦ 15番パー4は、4日間ずっと牙をむいたままだった

最後に、このコースの顔だったホールを4日間まとめて置いておきます。

初日 2日目 3日目 最終日
15番(パー4/420Y) +0.310 +0.439 +0.224 +0.328
バーディ数 4 1 5 2

4日間で、のべ12個しかバーディが出ていません。 最終日も67人中2人だけ。優勝した佐久間朱莉選手も、この日唯一のボギーをここで打っています。

初開催のコースで、最後まで「取れないホール」であり続けた1つのパー4。来年に持ち越される、いちばんはっきりした手がかりです。

⑧ 今週のまとめ

  • 佐久間朱莉選手が73-71-67-66で今季2勝目。初日58位タイから、4日間一度も順位を落とさずに優勝
  • 阿部未悠選手は3位。前日に連続バーディを取った10番・11番で連続ボギーとなり、地元Vは持ち越し
  • 北海道勢はトップ10に4人。初日から最終日まで、上位に居続けました
  • 賞金効率・TOP10率・女王指数は72ホールまで上がり続けた。一方、難コース強さは54ホールで頭打ち——最終日が易しい日になったためです
  • 入場者は4日間で7,029人(最終日2,448人)

各ラウンドの詳細は展望R1R2R3から。出場選手の持ち味は初日早見表2日目早見表最終日早見表でご覧いただけます。


引用・参照

  • JLPGA公式 ニトリレディスゴルフトーナメント2026 最終フルリーダーボード/ホールサマリ/ホールバイホール/スタッツ/大会ページ(参照日:2026-08-30)
  • 天候・入場者数はJLPGA公式大会ページ掲載値(初日 曇り時々雨19.9℃/2日目 晴れのち雨23.9℃/3日目 曇り時々晴れ19.4℃/最終日 晴れ20.0℃)
  • 出身地・プロ入り年・入会期・優勝歴は当サイトDB(検証済みデータのみ使用)
  • メルセデス・ランキングは2026年8月23日時点のスナップショット(当大会の反映前)
  • コース平均対パーは、出場者全員ベースと、4日間を完走した67名に揃えたベースの両方を当サイトで算出
  • 持ち味ランキングの相関は当サイト編集部の集計(指標は2026年8月23日スナップショット。Pearson相関。初日・36H・54H・72Hの比較は範囲を揃えるため完走67名のみで再計算)
  • 実測スタッツは公式スタッツ掲載分を当サイトで再集計

関連選手

この大会の舞台

釧路カントリークラブ 鶴居東コース(北海道)は、一般のゴルファーもプレーできるコースです。

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